それまでのFIA F3から、突然のフォーミュラリージョナルへの変更で戸惑うばかりだった第71回マカオグランプリ。
そのプロモーターがダビデ・ディ・ゴビィ率いるTOP SPEEDが仕切るとなれば、それはもうかつてのフォーミュラ・マスターズの様に“実りの無いレース”になる事は明らかだった。
そのプロモーターがダビデ・ディ・ゴビィ率いるTOP SPEEDが仕切るとなれば、それはもうかつてのフォーミュラ・マスターズの様に“実りの無いレース”になる事は明らかだった。
案の定、参加資格からして不明瞭でF4に出てやっと走ってる様なドライバーからFIA F3レベルのドライバーまで千差万別。荒れるレースというより、“まともなレースにならない”事はエントリー表からも明らかだった。
先に結論を言うと、連続周回で三周以上回れず、フリープラクティスから予選、予選レースに決勝を通じて常にこのシュチュエーションは変わらず、草レース以下の展開に終始した。
終わってみればマクラーレン育成のウゴが勝ち、ポディウムを懸けて我がチーム、セオドールから出走したアレックス・ダンが最後の最後に見せ場を作ったが漢気溢れる自爆で終わった以外、これと言った見せ場がないレースだっだ。
アレックス・ダン、ディノ・ベガノビック、フレディ・スレーターと、明日にでもF1に手が届きそうな、完全格上ドライバーのラインナップで揃えたセオドールプレマレーシングだったが、フリープラクティスから雨に祟られた事も影響したか、完全にリズムを崩し、セカンドグループの先頭に位置するに終始した。
そして2周ごとに赤旗になる事態に参加者、就中トップチーム全体に苛立ちが増し、何チームかが抗議。緊急のブリーフィングが行われ、特にクラッシュの目立った日本人選手達に厳しく注意が促された。
と、言っても注意をしたからと言って突然にスキルは上がる訳でも無く、決勝もまた意味の無いクラッシュの連続。周囲の速いスピードに釣られて、自身の限界値より速い領域で走ってしまうと言う種類のクラッシュが頻発し、結局、最後はアレックス・ダンも。しかしそれは俊足の豹が目の前を走るノエル・レオンを捉えようとしての結果だった。
ピットに陣取る長年スポンサーを引き受けてくれている御仁は言った。
「いやー、失敗しちゃったな。けどアレで行かなきゃレーサーじゃない!いや、良いもの見せてもらった」
とご満悦だった。
願わくば来年はこの様な事態にならない様、厳正な選手選びをしてもらいたいと思うばかりだった。
SJM THEODORE PREMA RACING
Final Result:
- 6位. アレックス・ダン
- 8位. ディノ・ベガノビック
- 13位. フレディ・スレーター




